(【採用】「求める人物像」が曖昧だと、採用は必ず失敗します)で「採用ペルソナ(求める人物像)」を明確にし、(【採用】求人票で、まだ「アットホーム」って書いてませんか? )~(【採用】Indeedだけじゃない。「求人ボックス」「スタンバイ」の使い分け )でそのペルソナに届けるための誠実な求人票の仕組みを整えました。
その結果、貴社の採用ペルソナに近い方から、応募が入り始めました。
次はいよいよ面接です。
面接は、採用のミスマッチを防ぐための、最大の関門です。
しかし、この面接の場で、企業(面接官)の良かれと思った質問が、実は法律違反となり、ミスマッチを深刻化させているケースが後を絶ちません。
「相手のことを深く知りたい」
「ウチの社風に合うか確かめたい」
という熱意が、一線を越えてしまうのです。
私たちは、この面接の場を感覚(印象)で行うのではなく、(【採用】「求める人物像」が曖昧だと、採用は必ず失敗します)で決めたペルソナに基づいた仕組みで行うことが重要だと考えています。
今回は、仕組みがない面接で無意識に聞いてしまいがちな、法的リスクとミスマッチを招くNG質問ワースト3を、私たちの視点から解説します。
大原則として、面接で聞いて良いのは「その仕事(職務)を遂行する能力・適性があるか」を判断するための情報だけです。
それ以外の、本人の属性や思想など、仕事に関係のない個人情報を聞き、それを理由に合否を判断することは、法律(職業安定法など)で禁止されている就職差別にあたる可能性があります。
■面接官の(誤った)意図:
「長く働いてくれそうか(定着)」「家庭の事情で、急に辞めたりしないか」という安定性を確認したい。
■社労士としての見解(なぜNGか):
これは、性別(特に女性)や家族状況に基づく、典型的な差別です。
その人が結婚しているか、子供を持つ予定があるかは、その人の仕事の能力とは一切関係ありません。
この質問をした時点で、求職者は
「この会社は、個人の事情より会社を優先する」
「子育て支援の仕組みがない」
と不信感を抱き、採用のミスマッチが確定します。
■OKな質問(仕組み化):
「この仕事は、月に平均〇時間程度の残業が発生しますが、対応は可能ですか?」
(→家族ではなく、仕事の要件に対して可能か不可能かだけを、事実として確認します)
(NG例)「ご出身(本籍)は、どちらですか?」
(※「横浜市」など現住所を聞くのとは意味が違います)
(NG例)「ご自宅は、持ち家ですか? 賃貸ですか?」
(NG例)「愛読書は?」「尊敬する人物は?」(→思想・信条を探る意図がある場合)
(NG例)「支持政党は?」「加入している労働組合は?」
■面接官の(誤った)意図:
ウチの企業文化に合うか、考え方が極端ではないか、を確認したい。
■社労士としての見解(なぜNGか):
これらは、本人の「思想・信条」や「生まれ」といった、仕事の能力とは全く関係のない要素で差別を行うことにつながる、非常に危険な質問です。
「価値観が合うか」は、思想で確認するものではなく、(【採用】「求める人物像」が曖昧だと、採用は必ず失敗します)で決めた行動で確認すべきです。
■OKな質問(仕組み化):
「私たちの価値観の一つに『失敗を恐れず挑戦する』があります。あなたが過去に、失敗を恐れずに挑戦した具体的なエピソードを教えてください」
(→思想ではなく、価値観に沿った過去の行動事実を確認します)
(NG例)「何か、持病(既往歴)はありますか?」
(NG例)「(業務に関係なく)身長、体重は?」
(NG例)「血液型は?」
■面接官の(誤った)意図:
健康で、元気に働いてくれそうかを確認したい。
■社労士としての見解(なぜNGか):
これも健康状態による差別にあたります。
企業が確認すべきは健康かどうかではなく、募集している仕事が、物理的に遂行可能かだけです。
■OKな質問(仕組み化):
「この仕事は、毎日20kg程度の荷物を運ぶ作業が含まれますが、問題なく遂行できますか?」
(→健康状態ではなく、職務遂行能力の有無を事実として確認します)
これらのNG質問は、面接官が感覚や印象で採用をしようとするときに、無意識に発生します。
採用のミスマッチを防ぎ、定着につなげる面接とは、(【採用】「求める人物像」が曖昧だと、採用は必ず失敗します)で決めた採用ペルソナという仕組み(物差し)に基づき、過去の行動事実だけを深掘りする(【生成AI】AIが作った面接質問、そのまま使っていませんか?)ことだと考えます。